始めて故郷が恋しいと思ったのは、最初の会社を辞めて帰省しようとしているときでした。晩夏でした。故郷に近づくにつれ強くなる草いきれがいっそうその思いを駆り立てました。 Negativeな気持ちで会社を辞め失意にあった自分を故郷は土地も、山も、川も、家族も、友人も全てが暖かく迎えてくれました。 いつもより、妙に明るく優しい父と母の気持ちをうれしく思いました。事件を起こし帰省した純が熟睡したの同じように私もぐっすり眠りました。次の日は朝早くおきて川に行き、釣りをしました。 なんだか本当に暖かく感じたのを覚えています。「右手はまだ時々少し痛んだけど…なんだか僕はひどく暖かく」、そういった純の気持ちがだからよく分かりました。 |
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